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こんな時どうする?~知っててよかったペット防災~
このところ、おうち時間が増えたこともあり、癒しを求めて犬や猫などのペットを飼う人が増えているらしいですよ。(たしかに癒されますよねー。私は犬・猫問わず、肉球派です!!)
ちなみに社団法人ペットフード協会によると、2020年に新しく飼われたペットの数(1年以内の新規飼育者の飼育頭数)は、前年(2019年)と比べて犬は約5万8000頭、猫は約6万7000頭増加しているとのこと。
実際、私のまわりでもペットを飼い始めた人が多く、よく話題に上がるのですが、ふと「災害時の対応ってよく知らないなー」と思い当たり、基本的な情報をまとめてみました!
ということで今回は、主に犬・猫を中心に、いざという時に差が付く「ペット防災」のいろはを教えちゃいます!
ペット防災の心得 ー事前に確認して備えをー
災害が起こった時、ご自身や家族同様にペットの防災も考えておかなければなりません。
基本的に災害支援は人に対するものが中心で、ペットは飼い主さんの自己責任と考えられています。そのためペットと同行できる避難ルートなどの確認や、食べ物や薬の備蓄など、もしもの時のための事前の備えがとっても大切なんです。
避難についてのルールは各自治体によって異なりますので、あらかじめお住まいの地域のガイドラインを確認しておきましょう。
同行避難と同伴避難
ペットに関する地域の避難場所などの情報収集をする際には「同行避難」と「同伴避難」の意味を正しく理解しておくことも必要です。
2018年環境省が改訂した『人とペットの災害対策ガイドライン』では「同行避難」と「同伴避難」の意味を再定義しています。
【同行避難】
危険な場所からより安全な場所(指定緊急避難場所等)にペットとともに避難すること。
【同伴避難】
被災者が避難所などでペットを飼養管理すること。ただし同室の避難スペースでの飼養を意味しない。
飼育環境を再点検 ー場所や設備をチェックー
ペットが普段生活している環境を見直しておきましょう。場所や飼育ケージなどは定期的に点検し、必要に応じて固定や補強を行うなど、いざという時にまずは無事に避難できるような設備を整えておくことが大切です。
室内で飼っている場合は、地震のときに家具やケージが倒れないように固定しておきましょう。
猫の寝床や鳥小屋が高所にある場合も、しっかり備え付けを。
水槽などは台に固定し、ガラスの飛散防止フィルムを貼るなどの対策をしておくと安心です。
犬などを屋外で飼っている場合は、首輪や鎖が緩んでいないか、ケージや囲いに隙間がないかなどを確認。地震のときに破損しやすいブロック塀や倒れやすい建物、ガラス窓の下では飼育しない、などもチェックしてみましょう。
防災グッズの準備 ー避難ルートや場所を想定してー
食料や薬など、ペットの命を維持するために必要なものから、ケア用品やペットの身元がわかるものまで、避難生活に必要なものは意外と多岐にわたります。
いざという時にサッと持ち出せるよう、ひとまとめに保管しておくことがポイントです。
1.ペットの命を守るもの(食料・水・薬など)
食料と水はペットの命と健康を維持するために必要不可欠です。
災害発生時には動物用品はなかなか手に入りませんので、最低でも5日分は準備しておきましょう。常用薬がある場合もやはり最低5日分は用意しておくと安心です。また万が一、けがを負ってしまった場合を想定して、ペット用救急箱の準備も忘れずに。
◎フード(普段食べ慣れているもの。賞味期限切れに要注意)
◎水
◎常用薬
◎ペット用救急箱
2.ペットの身元がわかるもの
災害時ではペットが飼い主とはぐれてしまい、そのまま行方不明になってしまうケースも多くあるようです。
マイクロチップや鑑札を装着するなど、万が一、離れ離れになってしまった際に連絡先がわかる工夫をしておきましょう。
またワクチン等の接種歴を証明する書類も防災グッズに加えておくと、避難所で共同生活を送ることになった場合に役立ちますよ。
◎マイクロチップ
◎鑑札
◎混合ワクチン・狂犬病ワクチン接種証明書のコピー
◎ペットの写真(もし行方不明になった場合、探す時などに役立ちます)
3.日用品
避難時にペットの安全を守るために必要なもの、また避難先での生活が長引いた場合に必要なものを揃えておきましょう。
慣れない環境で過ごすことになりますので、なるべくストレスとならないような準備を心がけてみてくださいね。
◎予備の首輪・リード・ロングリード
◎食器、お湯が沸かせる程度の手鍋
◎トイレグッズ(シーツ、フン持ち帰り用のビニール袋、フンのニオイを漏らさないためのマナーポーチなど)
◎防寒グッズ(ウェア、毛布、タオル、カイロ、アルミシートなど)
◎防暑グッズ(保冷剤、冷却シートなど)
◎水のいらないシャンプー
◎虫よけスプレー・シール
◎犬の靴(がれきの上などを歩かなければいけない場合に役立ちます。中型犬以上はあった方がいいです。)
◎ライフジャケット
トレーニング ー日頃のしつけが大事ー
避難先で共同生活を送ることなども考えられるため、普段のしつけがとっても肝心です。
色々な人がいる環境で、周囲に迷惑をかけないための最低限のマナーでもあります。
1.基礎トレーニング
犬の場合、「お座り」、「待て」、「伏せ」など基本的なトレーニングは必ず済ませておきましょう。
また狂犬病予防などのワクチン接種はもちろん、定期的なブラッシングで抜け毛を取って体を清潔に保ち、ノミやダニ、寄生虫も駆除しておきます。
トイレトレーニングも含め、人との共同生活を想定して衛生面には特に気を付けておくと安心です。
ワクチン接種などを済ませておくのは、猫も同じです。猫用のトイレで排泄できる、人や他の動物を怖がらないなども、普段からしつけておきましょう。
2.ハウストレーニング
ハウス(クレートやケージ、キャリーケース)の中で過ごすことに慣れさせておきましょう。災害発生時にペットをクレートやキャリーごと運ぶことができれば、がれきの上などを歩かせずにすみ、安全に避難できます。
また中に入ったまま食事や睡眠をとれるようにしておくと、避難先でも役立ちます。
慣れない環境は、人と同じようにペットもストレスが溜まるものです。
落ち着いて避難生活を送れるよう、日頃からトレーニングしておきましょう。
まとめ
今回は意外と知らないペットの防災についてご紹介させていただきました。
大切な家族の一員であるペット、防災についてもこの機会に道具を見直してみたり、いざという時に適切な行動ができるようにシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。
そして実は今、こんなペット用の防災グッズがあったらいいな、という商品を開発検討中ですので、乞うご期待!
村野 路明
企画開発の村野路明と申します。
熱いパッションと、世の中にないアイデアで、革命を起こします!!