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2 事故を未然に防ぐための【安全柵とエリアセンサ】
産業用ロボットの使用には大きな事故を引き起こすリスクがあり、作業者の安全に配慮する必要があります。具体的には「安全柵」の設置と「エリアセンサ」による人の検知により、稼働中の設備の危険エリアと人を隔離する必要があります。
労働安全衛生規則第150条の4
事業者は、産業用ロボットを運転する場合(教示等産業用ロボットの運転中を除く)において、産業用ロボットに接触することにより労働者に危険が生ずる恐れのあるときは、さく又は囲いを設ける等、危険を防止するために必要な処置を講じなければならない。
※ただし、ロボットの定格出力が80wを超えない場合や、適切なリスクアセスメントにより労働者に危険の生ずるおそれが無いと評価できる場合は、産業用ロボットと人との協働作業が認められています。
①安全柵
産業ロボットの作業範囲や産業装置の稼働部など、設備の危険エリアに人が侵入できないように設置するフェンス(柵)です。
内部に進入するための扉やメンテナンス窓などの開閉部には、ドアスイッチを設置し、開かれた場合に設備を安全に停止し、作業者の安全を確保します。
②エリアセンサー
設備の危険エリアなどへの人体の接近や人体の一部(腕や手・指など)を検出し、作業者の安全を確保します。
まとめ
今回は、産業用ロボットを安全かつ効果的に運用するために必要な周辺機器や設備のうち、「事故を未然に防ぐための【安全柵とエリアセンサ】」についてご紹介いたしました。
昨今では、法規制の緩和が図られ、食品や電気電子部品産業などの搬送物が軽い分野では、安全柵なしでの人とロボットの共同作業が可能な協働ロボットが使用されることがありますが、自動車組立や機械製造などの比較的大きな製造ラインでは、ロボットの出力も大きくなるため、今後も作業者の安全に配慮し、安全柵を設置する必要があります。
次回のコラムでは、「物体を自動判別するための【視覚センサとロボットビジョン】」についてご紹介する予定です。
編集部
クレオテクノロジー 編集部です。